公開日:2019/04/06
更新日:2020/11/24
メジャーリーグの影響で2000年代の日本球界でカットボールやツーシームが大流行しました。
これらのボールは空振りを奪う大きな変化ではなく小さい変化でバットの芯をずらし、凡打にさせる変化球です。
ではなぜ、空振りを取れる変化球ではなくバットに当てさせる変化球が注目されているのでしょうか。
大きな変化をするボールはタイミングを外し空振りが取れます。
しかし、変化が大きい故にタイミングを合わされたり、コントロールミスをしたときに長打を打たれるなど大ケガをしやすいです。
その為、最初からあえてバットに当てさせ芯を外すことが出来れば長打はありませんし、内野ゴロなどのミスショットを誘うことが出来ます。
さらにカットボールやツーシームなどの変化球はストレートと握りがあまり変わらないことが多いのでコントロールしやすく、ミスショットを誘える可能性があるのでカウントが悪くても思い切ってストライクゾーンに投げることが出来きコースを狙わなくて済むのです。
例えばツーボールノーストライクとボールが先行してしまうと投手にとって大ピンチです。
スリーボールにするわけにもいかない、かといってストライクゾーンにストレートを投げると打たれてしまう。
そうなると投手としてはコースギリギリを狙うしかありません。
そうするとボールになるリスクも高まる。
そこでコントロールしやすいカットボールやツーシームをストライクゾーンへ投げるとバットの芯を外しファールやミスショットを誘うことが出来、カウントが稼げます。
カットボールやツーシームを投げられるとカウントが不利になっても落ち着いて投げられるようになり、精神的にも余裕が出ます。
これは逃げる投球ではありません。
強気に攻める投球のためにも必須なボールで、カットボールやツーシームをマスターすればメンタル面でも効果的なのです。